早川口
はやかわぐち



早川二重戸張
戦国時代に築かれた総構えの一部です。
空堀は通路として長い虎口の構造となっています。
独特の形状でとても珍しい構造です。


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この場所は小田原駅から西南に25分ぐらいの距離にあります。
天正18年(1590)豊臣秀吉の小田原攻めに備えて築かれました。
防御の弱いところは2重に土塁を並走しながらめぐらしたと言われます。

早川口説明板
この二重戸張は戦国時代の城跡の代表として有名です。
説明板によると明治以降に屋敷の邸園として利用されたとの事で、
本来の姿を留めていないものの高さ2.8mの土塁と窪地などから遺構が伺えます。

早川口は流水庭園として利用されました
その明治以降の屋敷とは山縣有朋の側近、因藤成光の邸宅です。
堀を巧みに利用した流水庭園として早川口は取り入れられました。
今でもその石組みが残されています。

小田原用水
二重戸張を出ると小さな小川に出くわします。
小田原用水から水が引かれており、とても奇麗な小川です。
この小川は土塁のあった外周に沿っています。
おそらく水掘として利用されたと思います。

早川口付近
小川に沿って歩くと早川口付近に出ます。
残念ながら遺構らしいものは残っていません。


引用・参考文献

小笠原清ほか小田原市編さん委員会 1995 小田原市史 別編 城郭 小田原市
平井太郎 2011 小田原まちあるき指南帖4庭園めぐりの巻 小田原まちづくり応援団
史跡早川口説明板


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