湘南ひらつかメディフェス2017

「湘南ひらつかメディフェス2017」は終了しました。
「メディフェス@よなご~第16回市民メディア全国交流集会~」の開催が決定しました。★詳細★

12/10(日) メインセッション

講演内容
  • キーノート・スピーチ:河井孝仁(東海大学広報メディア学科教授)
    「地域の魅力を語るシティプロモーションは何を目指すのか」
  • ひらつかの資源「棚卸し」ワークショップ
キーノート・スピーカー:
河井孝仁(東海大学)

地域活性化という課題を考えるとき、「シティ・プロモーション」という言葉がよくつかわれるようになった。その実態は何なのか、単なる「方法」なのか、目標は何なのか?

今回のメディフェスでは、地方創生のベンチマークは「定住人口」ではなく、「地域に関わる人々の想いの総量」として捉えるべきという主張を展開し、全国の自治体から注目されている河井孝仁教授(東海大学文学部)のキーノート・スピーチの後、様々な参加者による「地域の魅力の棚卸」ワークショップを行う。

ひらつかの持つ魅力で幸せになれるのはどのような人なのか、ひらつかの持つ魅力で幸せになる人は、ひらつかでどのような物語を紡ぐのか。まちにある、もの・こと・ところ・ひと・しごと・かこ・みらいの魅力がまちに物語をつくりあげる。「ひらつか」にとってあるべき「シティ・プロモーション」のかたちが目の前に見える。そんなセッションに期待してほしい。

“ひらつかの各地区の皆さん、お仕事でひらつかに通う皆さん、ひらつか以外からメディフェスにお越しの皆さん、「シティ・プロモーション」にご興味のある様々の皆さんのご参加をお待ちしています”

12/10(日) 分科会

湘南ジャーナル×タウンニュース

平塚市内で地域紙を発行している湘南ジャーナル社とタウンニュース社がコラボレーションした同企画。平塚の今、昔を紙面でさかのぼり、七夕やベルマーレ、競輪場、ブランド米などのニュースから歴史や文化、景色の移り変わりを紐解きます。懐かしのあの場所や時代を感じるエピソードが満載。「平塚ってこんなまちなんだ!」という発見や、「そういえばあんなこともあったよね」と会話が進む場にしたいです。両社の編集記者がタイムスリップをナビゲートします。ぜひ遊びに来てください。

紹介トピックス(予定)
・湘南ひらつか七夕まつり
・湘南ベルマーレ
・平塚競輪場
・平塚市美術館
・平塚市博物館
・湘南ブランド米
・高砂部屋 湘南夏合宿
・湘南ケーブルネットワーク
・FM湘南ナパサ
などなど

「地域密着」「フリーペーパー」「七夕」「ベルマーレ」「まちづくり」

地域特派員6人(Keikoさん、Running★LOVE湘南さん、hanayoさん、HAPPAさん、フナミさん、Mitsyさん)、司会進行:川戸眞澄(湘南リビング新聞社編集制作本部長)

湘南リビング新聞社のWebサイト「湘南える」の地域特派員は現在20人。自分が楽しい! 面白い!」と本気で思っていることを書いています。今回は、地域特派員6人が登場して、主婦目線で「平塚の魅力」を発掘します。

【事例研究】
平塚市外在住ミセス発「訪ねてみて感じる平塚のよいところ」
平塚市内在住ミセス発「住んでみて感じる平塚のよいところ」
これまでの地域特派員レポートや自身の体験、友人のクチコミ情報などから、地域特派員が各自事例を紹介します。

【ディスカッション】
平塚市内・市外在住の地域特派員6人がざっくばらんに話し合い、最後に「主婦目線で発掘した平塚の魅力ベスト3」を決定!

「平塚」「街」「魅力」「主婦」

事務局企画

今回の「湘南平塚メディフェス」は、平塚市を配信エリアとする6つのメディアと東海大学が共同で実行委員会を組むことから準備が始まりました。それぞれどんな会社なのでしょうか。東海大学の学生映像制作チーム「東海スタジオ」がインタビューした映像を上映。

また、「東海スタジオ」を中心とした学生と地域の皆さんが一緒になって、平塚市の風景、メディフェス当日の町の様子などの映像を撮影し、Webを通じて発信するワークショップ「ヒラツカワンダーランド」も実施、その様子もご紹介します。

「アーカイブ」「市民参加」「ワークショップ」「町の風景」「お宝さがし」

佐藤和文(メディアプロジェクト仙台・代表)、漆田義孝(NPOメディアージ・代表代行)、中野宏一(TOHOKU360・代表)、安藤歩美(TOHOKU360・編集長)、関本英太郎(仙台市民メディアネット・代表)

ローカルがメインに、ローカルがグローバルに、それでもローカルはローカルとしてピカッと光る。かつての大新聞やキー局を中心としたニュースの価値観が大きく崩れつつある時代。そんなエネルギーを力強く感じさせてくれるメディア表現・発信が東北・仙台にある。

「TOHOKU360」を運営する安藤歩美(編集長)と中野宏一。このニュースサイトでは、「確かな取材力」を土台に、日本初の360°VR動画ニュースを配信、市民がニュースを発信する通信員プロジェクトなど、参加型メディアの新しい試みに挑戦。仙台・東北各地から全国に、またグローバルに珠玉のニュースを発信している。

「NPO法人メディアージ」の代表代行の漆田義孝。「3.11キオクのキロク」への写真提供などを通じて情報の記録・発信、メディアリテラシーへの関心を強め独立。インターネット動画番組制作、映像制作など、若手の人材育成や活用、街づくり・地域の活性化なども視野に収めながら、精力的に活動を展開している。

2014年、「メディアプロジェト仙台」を立ち上げた佐藤和文。地方新聞の記者・編集者として23年、インターネット分野の立ち上げからウェブ、SNS、ツィッター、フェイスブックとたどり17年。そこで培った豊富な経験やノウハウを生かし、地域から提案するメディアの未来を探っている。

本分科会は当事者からそれぞれ魅力ある市民主体型のメディア活動を具体的に紹介・報告していただくが、フロアーの皆さんと積極的に経験交流、意見交換を図り、この活動が各地で大きく拡がるよう普及を図りたい。

進行役は、関本英太郎(仙台市民メディアネット代表)が務める。

「参加型メディア」「ローカル・グローバル」「メディアリテラシー」「地域から提案するメディアの未来」

小泉眞人(東海大学文学部広報メディア学科 教授)、奥村瑞季、西村迅、宮尾由美(同 学生)

本分科会で発表させていただく私たちは、東海大学文学部広報メディア学科の中で行われているメディア実践活動『メディアプロジェクト』の広報を担当している広報班スピナッチという学生グループです。本学科のメディアプロジェクトは、2001年度からスタートしました。現在では9つのさまざまなプロジェクトが学生を主体として、地元メディアとの連携の中で活動を行っています。

本プロジェクトがスタートした当初は、平塚市の地元ケーブルテレビ局(SCN:湘南ケーブルネットワーク)との連携の中で、『東海大ミネスタウェーブ』という15分間のドキュメンタリー番組(地元のテーマが中心)の制作からスタートしました。その後、2009年度からは『知のコスモス東海BookCafe』というスタジオ内で学生と教員がトークを行う番組もスタートしました。両番組とも、現在まで放送されています。

今回のテーマである『地元メディアと連携した学科主体のメディア実践活動~地元ケーブルTV局との良い関係づくり~』では、この地元ケーブルテレビ局であるSCNの方をゲストにお招きして、学生と番組制作を行っていく上で、どのようにお互いに信頼関係を築いてきたのかなど、大学サイド・メディアサイド双方の視点から学生と地元メディアとの関係性について、議論を進めていきたいと思います。

当日は、前半ではメディアプロジェクトの内容について概説し、後半では地元ケーブルテレビ局であるSCNの方をゲストスピーカーとして、地元メディアと大学・学生との番組制作における信頼関係づくりについて、現状と今後の課題等の議論を深めていきたいと考えています。ぜひ会場へお越しください。皆さまのご参加を心よりお待ちしています。

「地元メディア」「学生参加」「関係づくり」

鈴木光(一般社団法人減災ラボ)

テーマは、『食』を通じて、「災害に備えることを“自分ごと”とする」

災害時の「食」を通して、被災するということ、それを乗り越えること、備えることを考えます。
益城町から学んだ「ミニ炊き出しレシピ」やお湯とジップロックでつくるごはん炊き、ローリングストック(日常備蓄)の実演をします。
また、災害時にはライフラインが停止し、いつも普通におこなっていることができなくなります。
例えば、食器洗いやトイレ、お風呂など・・・今回は「食」がテーマなので、新聞紙やチラシなどで紙食器をつくってそれでミニ炊き出し試食をします。災害時だけでなく、普段の生活にも取り入れられることが沢山あります。

ぜひ、食べながら体験して、被災するとはどういうことか、イメージの翼をひろげ、何か小さなことでもアクションしましょう!!

「減災」「ミニ炊き出し」「防災」「熊本」

坂本旬(法政大学キャリアデザイン学部 教授)、長岡素彦(Slowtimes.net)、石井雅章(神田外語大学言語メディア教育研究センター長・准教授)

この分科会では、過去のメディフェスでの分科会の成果をいかし、また、本メディフェスの「防災」のメインセッションやセッションでの地元湘南の防災発表などと関連づけ、地域防災の全国的取り組み、東北等の取り組みを紹介しながら防災と市民・市民メディアを論議したい。

法政大学キャリアデザイン学部「地域学習支援実習」受講生による石巻・福島浜通等の被災地での取材活動と映像を紹介する。

防災と市民・市民メディアや教育の事例について全国の防災CSO(NPO・NGO)のネットワークJCC-DRR防災・減災日本CSOネットワーク・同加盟団体などの活動を紹介する。

主な論点は、防災・減災と「メディアづくり」、「学生・若者の参加」、「教育・メディア情報リテラシー・ESD」であるが、参加者とともにさらにいろいろな観点から論議したい。

企画・主催者 長岡素彦Slowtimes.net

登壇者

・法政大学キャリアデザイン学部「地域学習支援実習」グループ
坂本旬教授「メディア情報リテラシー」
学生「報告」
ムービー上映

・Slowtimes.net代表 長岡素彦
JCC-DRR 防災・減災日本CSOネットワーク
「防災と市民・市民メディア、教育の事例」

コメンテーター

・神田外語大学 言語メディア教育研究センター長・准教授 石井雅章

「市民情報発信能力」「メディア情報リテラシー」「ESD」

西樹利香、市川仁菜、木村柚、桐山さやか、下河邉美優、牧野伶美(武蔵大学社会学部メディア社会学科学生)

メディア社会学科松本研究室の学生達が、今年度、全国各地で「地域づくりと地域メディアの活用」をテーマに行ったフィールドワークの中から、4月に行った種子島、5月に行った五島、8月に行った福岡の糸島、東峰村等での取り組みについて、映像や小冊子により紹介します。

種子島の西之表市では、地域おこし協力隊のユニークな運用で知られ、市内の校区ごとに地域おこし協力隊の隊員を配置して、そこで隊員が自らの専門性をもとに3年間のミッションを決めて地域づくり活動に取り組むという極めて自由度の高い形にしています。そのため全国から優れた経験値を持った隊員が集まり、任期終了後の地域発のコミュニティビジネスの起業を想定した活動が展開されています。

また五島では、特に過疎化の著しい二次離島で小中併設校の生徒を確保して島の学校を維持するため、こうした二次離島を対象に都会の子供達の「しま留学」の受入を開始した結果、多くの子供達が都会から島に来て学校が維持されるとともに、そうした子供達の家族を五島のファンとして取り込むことにもなりました。

他にも島の外から来た人間が、島の人間と協力して、沖縄、奄美を除いては全国で2件目となる離島のコミュニティFM(FMたねがしま)や、私設図書館(五島のさんごさん)の立ち上げに取り組んでいる事例等を紹介します。

それから福岡の糸島、東峰村で、外から地域に移り住んだ人がキーパーソンとなり、地域に密着して学生を育てる教育寮や住民ディレクターによるCATV局の運営等の事例についても紹介します。

そしてこれからの地域づくりにおいて、地域の外から多様な人を呼び込み、そのアイディアを活用して地域を豊かにする取り組みを展開していくことの意味について、会場の参加者とディスカッションしたいと思います。

「地域おこし協力隊」「しま留学」「教育寮」「移住・定住」

杉浦裕樹・宮島真希子(横浜コミュニティデザイン・ラボ)、梅香家聡(横浜市民放送局)、丸山高弘(山中湖情報創造館館長、地域資料デジタル化研究会副理事長、関東ICT推進NPO連絡協議会幹事)ほか

わがまちCMコンテストは、総務省関東総合通信局と関東ICT推進NPO連絡協議会の主催で平成21年(2009年)から開催してきたオリジナルCMコンテスト。まちの文化、伝統、町並みや、市民の活動などの「まちの魅力をPR」する30秒の映像作品を募集し、応募された作品を審査・表彰する取り組みです。

2016年度は「地方発30秒CMで、地域の魅力を再発見!《名シーンはご近所から。映像で見つけよう、わが街の隠れた魅力を》」をテーマに実施し、113作品の応募がありました。

2017年度は「わがまちCMコンテスト」は開催せず、「かながわ市民映像祭2017」(主催:かながわ市民映像祭2017実行委員会、共催:総務省関東総合通信局、関東ICT推進NPO連絡協議会)が開催されます。

この分科会では、過去のわがまちCMコンテストの入賞作品を紹介するとともに、「第1回かんとうNPO映像祭」の概要・目指すところなどを紹介。また、みんなの経済新聞ネットワークによる「みん経TV」や、横浜・福岡・北九州・仙台で展開している地域資源プラットフォーム「LOCAL GOOD」のほか、関東一円のICTを活用したまちづくり関連の優れた取り組みも紹介し、ICTを活用した市民発の情報発信の可能性や展望について参加者と一緒に論議します。

【参考】
「かながわ市民映像祭2017」作品募集
≪市民だからこそ見えてくる地域の魅力、力を発揮できる市民活動を映像で発見≫
「かながわ市民映像祭2017」は、神奈川県内の地域の魅力を伝える映像作品及び同県のNPO等の団体活動を紹介する映像作品の2部門で作品を募集します。
優れた作品には、表彰を行うほか、県内各所で行われるイベントなどで上映する予定です。なお、本コンテストは、関東ICT推進NPO連絡協議会※の活動の一環として、平成21年から昨年度まで、関東地域の作品を対象に開催してきたコンテストを、本年度から、募集段階から地域の特色を出せるよう、開催希望地域ごとに開催する形式とし、本年度は3地域(栃木県、群馬県、神奈川県)での開催を予定しています。
※ 関東ICT推進NPO連絡協議会は、関東地域で活動するNPO相互間の連携によりICTを活用したNPO活動等の活性化を図ることによって、地域の情報化を推進するNPO等を会員とする団体です。関東総合通信局では、関東ICT推進NPO連絡協議会とともに、ICTを利活用して地域課題の解決と地域情報化を推進する活動をしているNPO法人等に対し支援・協力を行っています。
1 募集作品
(1)わがまちCM部門:神奈川県内の地域の魅力を伝える30秒のCM映像作品
(2)NPOのプロモーション部門:神奈川県内に事務所がある又は神奈川県で活動しているNPO等の活動を紹介する180秒以内の映像作品
2 募集期間:平成29年10月10日(火曜日)から平成30年2月9日(金曜日)

みん経TV
https://tv.minkei.net
LOCAL GOOD
http://localgood.jp

横浜市民放送局

<概要>
2008年、横浜開港150周年の市民企画を模索する中で集まったメンバーから始まった任意団体で、様々なメンバーがゆるく関わり続けている団体で、2017年で丸9年が経過。世間では「市民メディア」と謳われてから、ココしばらくは聴かなくなった死語に近いが、横浜市民放送局は未だに活動を続けている。市民メディアではないのか?ではなんなのか?団体の概要、直近の活動や、各メンバーの現在興味ある活動をキュッと3本立てでご紹介します。

<タイムスケジュール>
5分 0:00~5:00 発表者:梅香家
◇横浜市民放送局とは?
今までの概要と最近の活動ご紹介
10分 5:00~15:00 発表者:橋本
◇ハイクオリティ・ローコストな機材とノウハウ
マルチカメラ、三軸ジンバル、ドローンなど最新機材の一例をご紹介
10分 15:00~25:00 発表者:小泉
◇スマートフォンだけででニュース映像を作る
スマホのアプリや取材用の機材等を解説、実際の映像を説明
10分 25:00~35:00 発表者:梅香家
◇VRの体験!横浜でのVR撮影、視聴の現実と課題
360度映像を横浜各地で撮影、VRゴーグルでの視聴体験と現状
10分 45:00~55:00 発表者:佐野
◇外国人観光客が面白い!と思う映像とは
観光都市を目指す横浜へ外国人を引き付ける為の映像を制作してみての体験など
10分 55:00~65:00 発表者:梅香家
◇ドローンって最近どうやろーん?
ドローンを購入し、資格を取った体験談と、実際に申請、撮影しての体験など
10分 65:00~75:00 発表者:佐藤
◇映像だからこそ音声にこだわる!収録時の音声録音テクニック
ビデオカメラ付属のマイクだとイマイチ不明瞭な音声を、どうやって良く録るかご紹介
15分 75:00~90:00 質問、疑問、お悩み相談、交流タイム
◇各発表を通じての質問、疑問、お悩みをぶつけ、交流する時間

「市民協働」「市民創発」「好きこそものの上手なれ」「技術の進歩を使いこなす情報共有」「人と人とのネットワークづくり」

ゲスト:浜野達也(平塚市博物館学芸員)、宮本隆史(東京文化資源会議、東京大学)、ホスト:伊藤悟(tvkコミュニケーションズ)、水島久光(東海大学文学部広報メディア学科)

「アーカイブ」という言葉を様々な場面で耳にするようになって、かなりの時間が経過したように思います。メディアのデジタル化が進み、様々なコンテンツや情報が容易に「記録」として残せるようになったのが、そのムーブメントを後押ししたのは確かですが、実際システムは進歩しても、「誰が」「何を」「何のために」残すのかについては、十分に議論されてきたとはいえません。

今回のメディフェスでは、初日のメインセッション「まちの記憶を語り継ごう」で、2012年に博物館で開催された「レンズが見たひらつか」展で集められた写真を素材に、皆さんの「記憶」「ことば」を重ねる実践を行いました。この分科会ではまず、そのセッションをきっかけに寄せられた「記憶」や「ことば」を紹介。その意味や、「レンズが見たひらつか」展から何が生まれたかについて、平塚市博物館学芸員の浜野達也さんにコメントをいただき、ディスカッションします。

そしてさらに平塚以外の町――北海道夕張市(東海大学)、京都市伏見区(龍谷大学)、東京都台東区(東京文化資源会議)などの取り組みを紹介しながら、「地域」や「映像」をテーマとした「デジタル・アーカイブ」を構想していくときの核心――日常の営みを歴史化し、共有していくことの意味を考えていきます。

「アーカイブ」「市民参加」「映像資料」「日常生活」「サステナビリティ」

野原海明(アカデミック・リソース・ガイド)

「図書館」と聞くと、どんな施設を思い浮かべるだろう。読書好きが行くところ? 無料で小説を貸してくれる場所? 受験勉強で通ったのを懐かしく思い出す人もいるだろう。恋のロマンスが生まれやすい場所でもある。調査のために使いこなしている人もいる。図書館には書店では手に入らない資料も保管されている。

図書館の役割とは何か? 図書館法第2条には、「図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーシヨン等に資することを目的とする施設」と書かれている。収集、整理、保存、提供。その一連の流れが図書館の担う役割だ。

これは偏見かもしれないが、図書館司書には細々とした整理が好きな人が多い気がする。収集、整理、保存はお手のもの。しかし、「提供」はどうだったろうか? インターネットで新しい情報がいくらでも手に入る時代だ。ただ単に集めてきた資料を差し出すだけでは、「古くさい本ばかりが並んでいる場所」と思われしまわないか。

いやいや、図書館が自らメディアとなり、攻めの発信をしている実例も存在している。各地のフリーペーパーを集めているうちに、自分たちもフリーペーパーをつくり始めてしまった東近江市立図書館。図書館を編集会議の場として使い、市民が記者となり、編集者となって郷土紙を発行している伊丹市立図書館ことば蔵。これらの事例を紹介しつつ、図書館自身がメディアとして生まれ変わる可能性を考える。目覚めよ、図書館!

【登壇者紹介】野原海明(のはら・みあ)。アカデミック・リソース・ガイド株式会社(ARG)取締役&ディレクター。司書としての経験を生かしたコンサルティングや調査業務が得意。別府市図書館・美術館整備基本構想策定支援や、須賀川市(仮称)市民交流センター整備事業での独自配架構築の支援等を担当。小説家、舞台女優としても活躍中。

「図書館」「ローカル」「地域情報」「フリーペーパー」

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