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渡辺順子の議会報告No.5

初夏の日差しがまぶしいころとなりました

選挙のとき皆様にお約束した議会終了ごとの報告も、5回目となりました。限られた紙面では充分お伝えできない部分もありますが、2年目を迎えるにあたり、初心を忘れないよう思いを新たにしています。

6月議会で決まった主なこと< >内は私の表明

○補正予算

6月1日の本会議の焦点は、生涯学習館の補助金返還に関する補正予算でした。  《賛成しました》

補正予算の概略:この補助金は、平成10年度町が県から生涯学習館を譲り受けたときに、施設の維持運営と事業経費に対して5年間の期限付きで受けたもので、総額は1億415万7千円です。

この補助金の使い方のうち、不適切な他用途使用と購入物品の所在不明が明らかになり、5月11日、県から456万8,259円の返還命令が出されました。町では「返還期限が90日以内ということもあり、いったん予備費を充当して返還したい」とのことでした。

返還金の内訳: 他用途使用17件(230万1千302円) 物品所在不明6件(91万6千298円)私的流用1件(8万5千454円) 加算金(126万5千205円)

町の説明:「備品台帳もない、ずさんな管理にはまったく弁解の余地はない、決裁権のある人間が一人で5年間もいたことが、このような事態を招いた。私的流用については告訴が受理されたので現在警察が調査中である、退職金(平成15年退職)共々返還をもとめてゆく。」「私的流用分を除いた金額については、人事考査委員会を開き、当時の関係職員で応分の弁償責任をとる」「失った信用を取り戻すために、今後このような事態が二度と起こらないよう、体制を整える」などでした。

議会の経緯:午後2時から6時までの4時間にわたり、12名の議員により、ずさんな管理体制、事務処理の不備、責任の取り方、再発防止策などさまざまな角度から質疑がありました。午後6時休憩動議が出され、議会運営委員会が開かれました。議会のチェック機関として特別委員会を設置してはどうかと提案があり、その後、全員協議会で「綱紀粛正特別委員会」(8名構成)設置が賛成多数で決まりました。午後8時10分、議会が再開され補正予算は15対2で可決しました。

私の賛成理由:5年間もずさんな管理をしていた町の責任は重大ですが、町の説明を聞き、質疑を行ったうえ、今後、町の行う処分はしっかり追及する事とし、まず県との信頼回復を図ることが大切であると考え賛成しました。

私の質疑:備品台帳がないなど、考えられない事態が起こった責任は重い。一番困るのは、事件がうやむやになってしまうこと。人事考査委員会のメンバーが職員では不透明ではないか? 今後の備品管理と検査体制はどのように行うのか? 裁判の結果や、考査委員会の結果を町民にはどう周知するのか?など。回答については「議会だより」をお読みください。

私の一般質問ダイジェスト(6月10日午後行いました)

私は先の3月議会で、町の小学校給食の食材の安全性と地産地消について質問し、その取り組みには安心しました。しかし残念なことに、現在大磯の2つの小学校では米飯給食の食器が全校生徒分揃っていないので、完全な米飯給食が行われていません。日本の伝統的な食文化を伝え、食事のマナーを身につけさせるためには、米飯給食食器が揃っていなければ良い献立が立てられないので、全員に米飯給食食器を揃えてほしいと思い、質問しました。

その結果、今年度、大磯小学校が県の食器配布助成事業に応募し、主食用、汁用、副食用食器とトレーの配布を受けられることになったことが分かりました。教育長から「昨年大磯、国府、両校の施設面、運用上の問題点を現場に行き見てきた。施設の改善を含め、給食の豊かな食文化の形成が、今後の教育委員会の課題であることを認識している。」と答弁がありました。国府小学校でも全校生徒のご飯用の食器を揃えられるよう、要望してゆきます。

視察報告

○5月17日 宮城県本吉町に議会活性化を学ぶ

本吉町は宮城県の北東部に位置し、農林水産が主な産業の人口約12,000人の小さな町です。そこでは年間30市町村が視察に訪れるほど、活発な議会運営が行われており、2時間30分にわたる質疑応答と、議場視察は有意義でした。本吉町で行われている議員活動に倣い、大磯でも出来るところから取り入れて行きたいと意見が一致しました。報告したいことは沢山あるのですが、紙面の都合上4点に絞ります。

○5月18日宮城県松山町の景観形成整備条例を学ぶ

松山町は宮城県のほぼ中央に位置し、人口7,000人の農業が基幹産業の町です。平成9年「潤いと活力のあるまちづくり」で自治大臣賞を受賞しており、まちなみ景観整備条例の実地見学が出来ることを期待して行きました。

そこでは古い酒蔵を主体として城下町の風情を残した街並みを保全するため、条例を制定し観光行政を行う一方で、町が駅前に17,500u、436戸の宅地造成を行い、1,700人の人口増加を図っていました。私が期待したまちづくりとはすこし違いましたが、保存と活性化のバランスの難しさは勉強になりました。

ちょっと一言

先日訪れた本吉町では、議員同士が政策のちがいがあっても、お互いを認め合って町政に取り組んでいました。振り返って大磯町では、事実を歪曲し、個人を中傷し、貶めるようなビラが出回っていることを残念に思います。大磯の名に恥じない議会にしてゆきたいものです。

平成14年に施行されたまちづくり条例は、開発の手続きやルールの基本を定め、大磯らしさを守り育む目的で作られました。しかしこの2年間に条例に則って行われた開発で、16項目にも及ぶ問題点が、事業者、住民、議会から指摘され、改正に向けての検討が始まりました。しかし必ずしも私たちが希望する改正が行われるとは限りません。私は「心無い開発から町を守りたい」長い間そう思ってきました。この改正が改悪にならないよう、みんなでしっかりと見てゆきたいと思います。 なお今回から議会報告を活動報告と改めましたのでご了承ください。

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