SE構法とは
SE構法とは、コンピュータ制御による高精度プレカットによって作られた集成材を軸組部分に採用し、
接合部にNCN独自開発によるSE金物を使用することに よって、圧倒的な構造強度を実現、
大空間や大開口を可能にした住宅構法で、国土交通大臣の一般認定を取得しています。
また、CADと連動した立体応力解析を物件ごとに行うことで、「勘」に頼らない、具体的な構造計算の
データを基にした安全性を確保できるため、真に安心して建てることのできる 住宅として注目されています。
SE構法の3つの特徴
□ 全棟構造計算のSE構法
地震の多い日本では、100年に1度の大地震にも耐えうる住宅が必要です。SE構法は、全棟構造計算。
柱や梁など構造部材の耐久性と、構造計算による躯体の耐震性が 保証されており、木造の暖かみと
鉄骨の強さを併せ持った構法です。
□ スケルトン&インフィルによる可変性
長く住み継ぐためには、ライフスタイルの変化に合わせて間取り(インフィル)を変えられることが重要。
SE構法なら、構造躯体(スケルトン)の強度に影響せず、間仕切り壁を取り外せます。建て替えでなく、
リフォームで新しい暮らしに対応できるのです。
□ 構造躯体の性能を明記した性能報告書
日本では、木造住宅の資産価値が築後約20年でほぼ0円になります。
それは、資産価値を保証する書類が存在しないから。SE構法では、全住宅に構造躯体の性能を
明記した性能報告書を添付。「資産としての住宅」という考え方を重視しています。
断 熱
次世代省エネ基準(性能表示等級4)の性能を確保するように設計しています。
■木造の断熱
壁体内の場合は、基本的には、吹付け断熱(発砲系の断熱材)としますが場所や 納まりの問題で外張り断熱
(ボード状断熱材)とする場合もあります。
いずれの場合も、壁体内結露対策として、外壁側に通気層を確保することを基本としています。
屋根の場合も、基本的には、吹付け断熱(発砲系の断熱材)としますが壁を外張り断熱とした 場合や、
納まりの問題で外張り断熱(ボードの断熱材)とする場合もあります。
天井面ではなく屋根面での断熱をし、さらに通気層を確保して室内の温度上昇を抑えています。
基礎面も、基本的には、基礎の内側を吹付け断熱(発砲系の断熱材)としますが壁を 外張り断熱とした場合や、
納まりの問題で外張り断熱(ボード状断熱材)とする場合もあります。
■鉄骨造の断熱
鉄骨造の場合は、鉄骨部分が結露しやすいので、基礎、壁、天井共、吹付け断熱(発砲系の 断熱材)とします。
防火地域の場合、耐火建築物とするため、耐火被覆(ロックウール吹付)と繊維系断熱材の組み合わせにいます。
■RC造の断熱
RC造の場合は、外断熱とすることが望ましいですが、コストや納まりの問題がある場合は吹付け断熱
(発砲系の断熱材)とすることもあります。
外断熱の場合はボード状断熱材を使用しています。
■開口部
開口部は目的(採光、通風、開放感、出入りなど)をはっきりさせて、適所適サイズで計画します。
開口部は気密性等級「A-3」・「A-4」を満たすもの。
ガラス面は遮熱LowEBL透明P3P3以上の性能のものを設計に組み入れます。
コストコントロール
夢をかなえるために、以下のことに気をつけながら、コストをかける部分と
かけない部分の メリハリをつけ、できるだけ無駄のない設計を心がけています。
現代における設計事務所の役割としては、設計監理領域だけにとどまるべきでは
ないと考えています。
□ コストを左右するもの
・敷地条件
接道条件、地盤の良し悪し、 敷地の広さ等は材料搬入や工事のしやすさに関わり建築費に影響します。
・地域差
地域による格差が、人件費等の影響で2割ぐらいあります。
・建物の形
正形のプランに比べ、L型や凹型 のプランでは壁面積が増えるので 割高になりす。
吹抜けの面積や、スキップフロアの場合も工事費に影響します。
・建物の仕様 仕上げ材料、設備機器の種類など。
□ コストダウンの手法
・建物形状なるべく凹凸の少ない単純な形にする。
・空間の広がりを工夫して、床面積をおさえた設計。
・材料の無駄をなくし、経済的なスパン(梁の長さ)の構造とする。
・優先順位をつけ、必要がないものや後からできるものは思い切って削る。
・使用する材料の種類や職種をなるべく少なくする。
・配管ルートが短縮できる水廻りの配置。
・既製品・規格サイズ(サッシなど)を活用する。
・メーカーから現場までの流通過程の短縮。
・材料や設備機器の直接支給(インターネットでの購入など)。
・建て主の自主施工(左官や塗装など)。